あかつき川柳会第129回定例句会は4月14日(金)、投句37名を含み104名の参加で開かれました。初出席は大阪市の鈴木かこさん、芦屋市の村田勝矢さん、岸和田市の雪本珠子さんでした。今月の「お話」は生駒番傘川柳会の笹倉良一さんが、「差別用語について」と題して、いわゆる差別用語を一段と掘り下げ、何が差別用語なのか?そして具体的にどんな言葉がそれに該当するのかを話されました。差別用語とは「他者の人格を個人的にも集団的にも傷つけ、蔑み、社会的に排除し、軽蔑、抹殺する暴力性のある言葉」と言われました。具体的な内容としては①身体の不自由な人、病気に関すること。②職業、身分、学歴、門地、出自に関すること③人種、地域に関することです。 具体的な例として①使用してはいけないものの中には、精神異常、~狂、北鮮、屠殺、人夫、植物人間、三国人、あいのこ等、②特殊な場合以外は使わない方が良い方が良い中には、女工、あんま、片足、片目、ライ病、めくら判、盲愛、外人、後進国、アル中、やぶにらみ等③文脈によっては使わない方が良い中には、血筋、四つ辻、町医者、床屋、スラム、片手落ち、特殊学級、狂気、アイヌ、黒人、父兄、老婆、落ちこぼれ、皮切り、共稼ぎ、文盲、非識字者等、私たちが気付かないままに使われているかもしれないものも多々ありました。 | |
感情 小山 紀乃 選 |
(天の句) | 最後には笑おう太陽の下で | かこ |
(地の句) | 胸襟を開く火の玉見て欲しい | 信二 | |
(人の句) | ときめき続く春一番の風以来 | 鈍甲 | |
(佳 吟) | 温もりが伝わる人の傍に寄る | たもつ | |
蛇口全開感情線が切れたまま | のぶ久 | ||
鬱憤の一つを箱へ投げ入れる | 茶助 | ||
感情線あたりで惑う低気圧 | 扶美代 | ||
熱を込めあの八月の朝のこと | ダン吉 | ||
(軸 吟) | 桜さくら涙の歴史秘めている | 紀乃 |
喜び 井澤 壽峰 選 |
(天の句) | ぶくぶくと泡たつ希望連れて春 | かこ |
(地の句) | 初孫のしぐさ喜び無限大 | 敏子 | |
(人の句) | 生きがいを日々確かめている歓喜 | 鈍甲 | |
(佳 吟) | 上昇気流さあ乗りました入試パス | ばっは | |
昇進へ部下を引き連れ飲み歩く | 栄子 | ||
ふた回り若く見られてウフフホホ | 栄子 | ||
喜びの灯が点るまで腕みがく | 和子 | ||
喜びを冷凍保存して秘密 | 常男 | ||
(軸 吟) | 難関に耐えて歓喜のサクラサク | 壽峰 |
時 太田扶美代 選 |
(天の句) | あれもこれも喜劇に遠い日はおぼろ | 賀世子 |
(地の句) | あの時は神にも見えた執刀医 | 常男 | |
(人の句) | 図書館に時がいっぱい積んである | 茶助 | |
(佳 吟) | 咲いていて欲しい私が行くまでは | 茶助 | |
時節柄猫も杓子も花便り | 久美子 | ||
時間空間いっぱいあって蹴躓く | ばっは | ||
まだ伸びる潮時なんて言わせない | 都武志 | ||
意地の張り合い時が解決してくれる | 敏子 | ||
(軸 吟) | 時は流れて老人会の末席に | 扶美代 |
得意 稲垣のぶ久 選 |
(天の句) | 笑わない人笑わせるのが得意 | 扶美代 |
(地の句) | 人間の真似をするのが得意です | かこ | |
(人の句) | 賞罰なしそれが得意の父だった | ばっは | |
(佳 吟) | 散り際に未練を残さない桜 | 朝子 | |
夫の噓吐かせる妻の得意技 | 壽峰 | ||
酔わせてと言って酔わせるママの口 | 哲男 | ||
おふくろの味と言われたオムライス | 満知子 | ||
泣き落としこれは男に出来ぬ技 | 篤 | ||
(軸 吟) | 明日も晴れ一番星の得意顔 | のぶ久 |
時事吟 岩佐ダン吉 選 |
(天の句) | 共謀罪彬多喜二に問うてみる | いさお |
(地の句) | 化学兵器は非人道的だから核 | 眞澄 | |
(人の句) | 年金が絶滅危惧種仲間入り | 茶助 | |
(佳 吟) | 共謀罪もの言えぬではあかんやろ | (不明) | |
安全と言えど住めない住みたくない | 勝久 | ||
晴が好き新入生の列に会う | 一歩 | ||
核禁止へ白い折鶴置き去りに | 福貴子 | ||
月一回句会共謀罪やろか | 一志 | ||
(軸 吟) | 五十九発文句あるかと星条旗 | ダン吉 |