第133回定例句会は8月11日(金)に投句38名を含み104名の参加で開かれました。今回の初参加は奈良県田原本町の安福和夫さん、生駒市の小針毅志さん、明石市の瀬島流れ星さん、交野市の藤田準治さん、神戸市のみぎわはなさん、吹田市の西澤司郎さん、西宮市の森本高明さんの7名です。今月のお話は「ふるさとはとっとり」と題して川柳交差点の嶋澤喜八郎さんが鳥取県に関して色々話されました。一般には全国47都道府県中、面積は7番目に小さく、人口は最も少ない県でありますが、二十世紀梨、砂丘、大山以外にも、面白い事共を嶋澤喜八郎さんはいろいろ紹介されました。(ホームページのリニューアルが3週間も遅れ申し訳ありません。次回は10月15日までにリニューアルする予定です。)

衆院選10日に公示、22日に投開票です。どうやら自民/公明、維新/希望(民進党の保守派を含む)、市民連合と共産/社民/立憲民主党(民進党のリベラル派)で選挙は進むようです。10月の定例句会は13日(金)に開かれますから選挙活動の真っ直中、時事吟はさぞかし選挙に絡むものが多いことでしょう。アベノミクスは影を潜め、森友/加計は丁寧に説明どころか藪の中、北朝鮮の脅威を必要以上に煽り、消費税増税の一部を奨学資金や子育て補助とかに充当するとか甘い選挙用のスローガンで、議席の過半数を維持しようとしている安倍政権には騙されてはいけません。
悠然
櫻田 秀夫 選
(天の句) 悠然と人たる道を迷わない 鈍甲
(地の句) 悠然と聳える杉の自己主張 壽峰
(人の句) あわてない残す余生は悠然と 万作
(佳 吟) 無に還り悠然とみる地平線 常男
悠然とほらふき民を煙に巻く 蕉子
悠々と河の流れに似た余生 扶美代
どっしりと貧乏神が座る家 哲男
悠然と構え阿吽の仁王立ち 壽峰
(軸 吟) 悠然と泳いでおれる肉鯨 櫻田秀夫
笑い
片岡 湖風 選
(天の句) お笑いをサプリメントにして暮らす 直子
(地の句)
(人の句)
(佳 吟) 無垢な児の笑い心の浄化剤 壽峰
哀しみは終い笑って明日生きる 恵美子
一家団欒窓から漏れる笑い声 松井秀夫
九条を笑い話にしてならぬ 一志
笑顔にはうっかり乗れぬ裏がある 流れ星
(軸 吟) 合掌の中で仏と笑みかわす 湖風

宮野みつ江 選
(天の句) 逆らう子の眩しい瞳信じよう ばっは
(地の句) 銃口におびえる汚れなき瞳 克己
(人の句) 青々と水をたたえている瞳 喜八郎
(佳 吟) 飢餓の子の瞳に僕はどううつる 穏夫
信じ切る瞳だ僕は裏切れぬ 栄子
ぐぐっときた仁王のまなこあの光 ばっは
阿呆やなと瞳の奥は許してる 敏子
瞳から嬉しかっても出る涙 善之
(軸 吟) 空襲の恐さ三つの瞳の裏に みつ江
最後
みぎわはな 選
(天の句) 最後まで人間らしくぼくらしく 克己
(地の句) 大往生だったと思うことにする 紅絵
(人の句) 最後まで筋を通してまたひとり ダン吉
(佳 吟) 病院はいやや自宅で死ぬつもり 栄子
あなたへ投げるこれが最後の球となる 扶美代
わたくしの最期を知っている神よ 朝子
紆余曲折あっても最後には笑う 浩子
千羽目の鶴へ祈願のありったけ 朝子
(軸 吟) 核炸裂そして誰も居なくなる はな
時事吟
鈴木いさお 選
(天の句) 反戦を叫び続けるさるすべり 克己
(地の句) 受け皿は平和を願う民の声 喜八郎
(人の句) ナガサキもヒロシマも尚疼く傷 朝子
(佳 吟) 名医でも寿命に勝てぬ人の性 善之
うそひとつ繕う嘘が束になる 紀乃
守秘の壁越えて不正を追いつめる 喜八郎
一線を越えたこえぬと平和だな 朝子
拉致の子の痛みはわたくしの痛み 扶美代
(軸 吟) 長寿台風日本列島舐め尽くす いさお