第142回定例句会は5月11日(金)、投句者35名を含め91名の参加で開かれました。今月のお話は、「なんでカジノ付き万博火」と題して「カジノ問題を考える大阪ネットワーク副代表、新川司法書士事務所の新川眞一さんが、大阪府市が進めている万博とセットのカジノについて話されました。大阪府市が売り込みを図っている夢洲(ゆめしま)はインフラ整備に莫大な投資が必要であり、その上「南海トラフ巨大地震」にはたちまち飲み込まれてしまう構造です。カジノ自身の収益性、そしてカジノ(民営賭博)につきもののギャンブル依存症の問題も未解決であり、これで地方自治体の財政の改善を図ろうとするさもしい根性がありありと見えています。 大阪文化団体連合会40周年記念の「アートフェスティバルin すいた」は6月10日(日)に吹田メイシアターで開かれました。あかつき川柳会は川柳部門で参加し、鶴彬のパネルと短冊に書いた川柳32句を展示しました。一般の人に鶴彬(つるあきら)は、まだまだなじみが薄い存在ですが、パネルを通して反戦平和を訴えた人がいた、ということが分かっただけでも良かったと思います。さらに、12月15~16日に、リバティーおおさかホールでは、劇団きづがわ創立55周年記念・第77回公演は林田時夫演出で「鶴彬~暁を抱いて(仮題)」が予定されています。ぜひ、成功させましょう。 | |
酒 西田喜代志 選 |
(天の句) | 古代より酒席で政治まわしてる | ひろし |
(地の句) | なにかある妻が晩酌進めだす | 浩子 | |
(人の句) | 割り勘の酒量で負けて肴で勝つ | 太郎 | |
(佳 吟) | 三角の目で見る政治酒のアテ | 茶助 | |
呑み助が飲むたび褒める酒の量 | 鈍甲 | ||
酒二合ちょうどちょうどと父機嫌 | 美世子 | ||
酒が出る気配にもう少し長居 | いさお | ||
阪神が勝っては飲んで負けて飲み | 篤 | ||
(軸 吟) | 度が過ぎたお酒がアダでTOKIOクビ | 喜代志 |
古い 北野 哲男 選 |
(天の句) | AI時代温故知新が然と生き | たもつ |
(地の句) | 古傷はやんちゃ時代の勲章だ | 万作 | |
(人の句) | 救命も女性土俵に拒まれる | 和子 | |
(佳 吟) | ボーナスが札束だった頃思う | 錦武志 | |
裏町に古い人情ある浪速 | 一志 | ||
築百年うぐいす張りの家になる | 克己 | ||
古道いく青葉のなかの道祖神 | 浩子 | ||
青蓮院の鐘オンオンと古都をのむ | 鈍甲 | ||
(軸 吟) | 村おこし築百年のレストラン | 哲男 |
爪 森松まつお 選 |
(天の句) | 悩み事あるらし孫が爪を噛み | 紀子 |
(地の句) | 言わずもがな育児に介護丸い爪 | 満知子 | |
(人の句) | 引っ掻いたDNAかr挙がるホシ | 櫻田秀夫 | |
(佳 吟) | 髪の毛は薄いが爪は良く伸びる | いさお | |
爪の垢一寸下さい聡太君 | 壽峰 | ||
闘争心秘めた熟女の赤い爪 | 浩子 | ||
獄舎の壁爪ひっかいて夢を書き | 一歩 | ||
全開のパワーで足の爪を切る | 紀乃 | ||
(軸 吟) | 面倒で爪ははなから出している | まつお |
新聞 笹倉 良一 選 |
(天の句) | 朝の新聞いくさのせぬように | 美子 |
(地の句) | 新聞が国に殉じてから悲劇 | 鈍甲 | |
(人の句) | 朝刊のぽとり夜明けの音がする | ひろ子 | |
(佳 吟) | 子供新聞暗いニュースは載りません | 茶助 | |
新聞の隅で拾った温い声 | 昌代 | ||
畳替え古新聞に読みふける | 近藤正 | ||
庶民の盾新聞記事を読み直す | たもつ | ||
天声人語ノルマのように書き写す | 克己 | ||
(軸 吟) | 新聞の五紙を切り抜く秘書の朝 | 良一 |
時事吟 前田 紀雄 選 |
(天の句) | 地球から離脱しなさい星条旗 | 見坊 |
(地の句) | 戦争はいつ起こるのか問う子ども | はこべ | |
(人の句) | 北に破棄迫る自分は核の傘 | 勝久 | |
(佳 吟) | 東大は出たがセクハラ習ってない | まつお | |
大企業儲けて景気浮上せず | 哲男 | ||
3000万署名が安倍に効いてくる | 鈍甲 | ||
目先の値下げ大きな不安再稼働 | 満知子 | ||
よくやったこれでまたもや栄転か | 万作 | ||
(軸 吟) | 柳瀬さんフリーハンドで追訴なし | 紀雄 |