あかつき川柳会第147回句会は10月12日(金)、投句38名を含め98名の参加で開かれました。初参加は奈良市の宇賀史郎さん、八尾市の碓井 忍さん、長廣優子さん、大阪市の松尾直嗣さんです。今月のお話は葬祭ディレクター1級の辻井康祐さんが「ある送り火との記録」と題して、お葬式にまつわるお話をされました。書道が好きで書店でも入選したことがある彼が、葬儀の際の「○○家告別式」という看板を知り合いから頼まれました。そしてそれを機に仏教学院の通信教育で浄土真宗のお坊さんの資格を取り、葬儀社に就職してしまいました。豪華な葬儀だからといってよいのではなく、式は簡単でも心のこもった葬儀をいろいろ紹介されました。そんな彼の川柳「ご無沙汰の握手あちこち通夜の席」「主役は俺や、遺体呟く棺の中」「若すぎる遺影はほんまにあの人か」 飲酒運転で航空機の操縦士が逮捕とは驚きましたが、日本を代表するような会社が検査データーの捏造や、無資格者が車の整備検査しているとか、「女性活躍」と勢い込み首相の任命したただ一人の女性大臣が政治資金収支報告書を巡りおたおたしているのを毎日見聞きしていると、この国の将来に不安を覚えます。その首相がプーチン大統領に歯舞・色丹に「米基地置かぬ」と伝えていたとか、日本国憲法の上にのさばっている日米安保条約では米軍の欲するところどこにでも米基地を許していたのではなかったでしょうか?それともNATO並みに改定するつもりでしょうか?まさか内閣全体迄が劣化したのではないでしょうね。 | |
魚 鈴木 栄子 選 |
(天の句) | プラゴミはやめろと鰯たちのデモ | ダン吉 |
(地の句) | 雑魚の智恵鰯は群れて身を守る | ひろ介 | |
(人の句) | 生姜煮の鰯が旨い酒とろり | 浩子 | |
(佳 吟) | 雲間から釣ったイワシで酌み交わす | 哲夫 | |
生きのいい魚は酒を呼び寄せる | 一行 | ||
魚の目に見つめ返され箸止まる | 多代美 | ||
干物にされ青い大海恋しがる | 松井敏子 | ||
氷見産の鰤をながめて鯖を買う | 忍 | ||
(軸 吟) | 寿司はトロ大間がいいと譲らない | 栄子 |
近い 長川 哲夫 選 |
(天の句) | 親の家近いけれどももういない | 紀子 |
(地の句) | 退院は近い看護師笑顔ふえ | 直子 | |
(人の句) | ワンメーターでごめんなさいと言って乘る | 保州 | |
(佳 吟) | 手の届く場所に住まわす子の家族 | 栄子 | |
年近い姉妹若さを気にし合う | 惠美子 | ||
お迎えが近いも知らず金を貯め | 喜代司 | ||
近すぎて気づかずにいた妻の情 | 一文 | ||
ふるさとはいつも心の中にある | 茶助 | ||
(軸 吟) | 近寄れば霞がかかる恋の文字 | 哲夫 |
運 水野 黒兎 選 |
(天の句) | 運などは思わぬ蟻の汗の量 | みつ江 |
(地の句) | 汗流し運も味方にしてやろう | ダン吉 | |
(人の句) | 産声に運の選べぬ始発駅 | のぶ久 | |
(佳 吟) | 運命は天に任せぬ民の声 | 則男 | |
運不運有って人生万華鏡 | 栄子 | ||
泥んこになって幸運摑まえる | みつ江 | ||
運のない私に多い飲み仲間 | 栄子 | ||
過ぎてからあれが幸運だったのか | 立藏信子 | ||
(軸 吟) | 運転は慎重いのちただ一つ | 黒兎 |
大空 松井 敏子 選 |
(天の句) | 大空の雲はいつでも聞き上手 | ひろ介 |
(地の句) | 大空へ叫ぼう私いることを | 昌代 | |
(人の句) | 秋の大空食べるくらいに深呼吸 | 満智子 | |
(佳 吟) | 大空の底で人間いがみ合う | 信二 | |
大空を切り取るビルに囲まれる | 直子 | ||
大空にミサイル飛ぶ日来させない | みつ江 | ||
大空へ休耕田の大欠伸 | のぶ久 | ||
戦争の為に使う名大空を | 堅坊 | ||
(軸 吟) | 大空へ平和が似合うハトが舞う | 松井敏子 |
時事吟 荒川 鈍甲 選 |
(天の句) | 天国でバンザイしてる翁長さん | 栄子 |
(地の句) | 改造で教育勅語が目を覚まし | 勝久 | |
(人の句) | 消費税一割なると恐ろしや | 紀子 | |
(佳 吟) | 台風の備えは無駄になってよい | 直子 | |
核実験被曝の国を逆撫でる | 信二 | ||
豊洲市場マグロ恐がる地下汚染 | ひろし | ||
沖縄の民意は無視の民主主義 | 一志 | ||
灰色も黒も混って新組閣、 | 一歩 | ||
(軸 吟) | 全員野球で民に挑んでくる気配 | 鈍甲 |