あかつき川柳会第149句会は12月14日(金)に、投句39名を含め99名の参加で開かれました。初参加は尼崎市の寺嶋恵美子さん、大阪市の船木しげ子さん、横山聡子さん、北九州市の植田文隆さん、尾道市の岡本信也さん、長野県中川村の桂川蒼水さん、多治見市の古池蛙さん、の7名でした。2018年最後の句会ですので、「お話」は、あかつき川柳会の岩佐ダン吉会長が『あかつき川柳会、この一年』と題してしました。「今年の最大の話題は①念願の連絡事務所ができたことです。当分の間は月、水、金曜日の13:00~16:00にだけ役員が交代で詰めていますが、郵便物やFAXは早い時点でチェックできますので対応は早くなりました。

②文化団体やその他の諸団体との交流も従来より深まりました。大阪文化団体連合会の記念行事に参加、劇団きづがわの「鶴彬-暁を抱いて」は日川協に後援され組織として取り組み、反戦反核平和を願う文学の会の「反戦反核平和詩歌区分集 第25集」には過去最多の156名の川柳人が参加し③多喜二、尹東柱、山宣、啄木に関わる諸団体との交流も深まりました。③30都道府県より200余名の同人、誌友が当会を支えています。今年にはいろいろなことが起こりました。句会での時事吟には「原発がなくても電気つくはずだ―保州」、「三線にあふれる重いメッセージ-ますみ」、「一帯一路ジンギスカンが蘇る-一志」、「捨てるほど核持つ国が北叱る-ダン吉」、「天国でバンザイしてる翁長さん-栄子」等がありました。来年、2019年は鶴彬生誕110年です。戦はあかん、暮らしと民主主義を守る世論を川柳で盛り上げていきましょう。」
写真
芳  鉄心 選
(天の句) 百歳が微笑む幸せの写真 克己
(地の句) 見合い写真無しでいい人つかまえた 鮎子
(人の句) 断捨離の妻のリストにある写真 櫻田秀夫
(佳 吟) イケメンの見合い写真に騙された いさお
広島と長崎語る写真展
歳ばれるさかい写真を撮らぬ主義 栄子
断捨離で残され困るのは写真 郁子
葬儀用の写真も遺書につけて置く 鈍甲
(軸 吟) 笑うてもチーズをしても見映えせず 鉄心
添える
北村 紅絵 選
(天の句) 手を添えて看取るほかない星が降る 鈍甲
(地の句) 寂しくも添え木を外す子の巣立ち 信二
(人の句) 木綿豆腐のようなお方と添えました ばっは
(佳 吟) 羽織はかまノーブル賞に花添える たもつ
仏飯へ好きでしたネとたばこ添え 穏夫
しばらくは家出しますと添えてあり 川口武
笑い声添えてみかんが配られる 瑠美子
添えられてインスタ映えのプチトマト 朝子
(軸 吟) 添え物の位置でニコニコしています 紅絵

鴨谷瑠美子 選
(天の句) 人の輪と丸い地球に端はない 一志
(地の句) 端でいい元気に歩き続けたい 堅坊
(人の句) 大賞を逃したそだね半端ない 小山恵美子
(佳 吟) うなずいてはるが口端にある不満 栄子
この私中途半端で光らない
端的に言えば短く済む話 近藤正
居酒屋の端っこ座る馴染み客 松井秀夫
北の端戻らぬ島が波に揺れ 一志
(軸 吟) 端っこにいても聞く耳もっている 瑠美子
交流
油谷 克巳 選
(天の句) 木と風の交流聞きに森に入る みつ江
(地の句) 交流のたびに鐙が軽くなる ダン吉
(人の句) ユニセフと交流風の向き変わる 朝子
(佳 吟) トランプのポチからカモになる総理 紀雄
文化交流御佛さまも美術館 ばっは
南北の交わり深くする和平 鈍甲
交流が途切れぬように賀状書く 和子
兄妹の交流閉ざす遺産分け みつ江
(軸 吟) 柳友が日本列島どこにでも 克己
時事吟
加山 勝久 選
(天の句) 土砂投入自治も道理も諸共に 太郎
(地の句) 流行語ノミネート無し多数決 紀雄
(人の句) アメリカに寄り添い土砂を運びます 昌代
(佳 吟) もう少し生きてみようと日記買う 康祐
南海トラフギリギリにある我が住居 瑠美子
嘘ですね十分論議多数決 立石郁子
依存症お待ちしてますカジノです ひろし
年金の徐々に減額して師走 みつ江
(軸 吟) 名を変えりゃ空母もただの舟となり 勝久