あかつき川柳会第165定例句会は4月10日、109名の投句による「誌上句会」として開かれました。日頃は5-60人の出席者と50人前後の遠距離に住む諸氏が投句により参加して賑やかに開かれてきた句会は、3月に引き続きも4月も投句による「誌上句会」となりました。投句締め切り後に事務所に集まり、選者ごとに兼題をまとめ、「あかつき抄」「つぼみ抄」も整理して選者に郵送する作業は、にぎやかに句会会場であいさつを交わしながらガヤガヤと行う句会と違って寂しいものですが、投句された方々の顔を思い浮かべながら整理するのも、それなりに楽しいものです。

帰りの電車も車両ごとに10人ほどしか乗客もいず、その10人がポツンポツンと物憂げに座っており、退屈しのぎに彼らがしているマスクを見ていると、明らかに手作りとおもわれる艶やかなものもあります。いつ届くのかわからないアベマスク2枚を待ちきれずマスク作りを楽しむ余裕すら出てきたのかもしれません。「手づくりのマスク見せあい週末はドイツの吾子とスカイプ交わす(松戸市)原  尚子」・朝日歌壇5月3日号より 「日替わりのマスク楽しむ春休み (詠み人知らず)」
席題はありません。

(天の句)
(地の句)
(人の句)
(佳 吟)
(軸 吟)
なかなか
赤松ますみ 選
(天の句) 解答がなかなか出ないロダン像 瑠美子
(地の句) ただ生きるこれがなかなか難しい しげ子
(人の句) 抜かぬから意味持つ伝家の宝刀 古池蛙
(佳 吟) なかなかのアイデア自販機のマスク 浩子
なかなかの枝ぶりロープ掛けてある 克己
言の葉がやっと蝶々に化けてくれ 心平太
泣きたくてなかなか泣けぬ春の宵 かさあき
品の無い野次にぴしゃりと吐く警句
(軸 吟) さくらさくら答え合わせが終わらない ますみ

藤井 宏造 選
(天の句) 前掛けを袋に貰うお裾分け 保州
(地の句) お袋を騙したことがたんとある いさお
(人の句) 大家族笑い袋が弾け出す 高鷲
(佳 吟) メカ音痴もっぱら孫が知恵袋 里子
袋小路でコロナにあえぐ地球人 世紀子
胃袋にまだ敗戦の麦御飯 川本信子
寸志です嘘でなかった熨斗袋 信二
母の形見祝いにしめる袋帯 優子
(軸 吟) 丁寧に白桃袋掛けされる 宏造
出番
高木世紀子 選
(天の句) 寿司桶の出番待ってる里の母 美春日
(地の句) 鼻歌が春の小川になれば春 宏造
(人の句) 被爆地の出番生かせぬ核の傘 信明
(佳 吟) 猛練習やっと出番で無観客 ひろし
式典の中止をなげく帯袋 穏夫
騒音と言われ梵鐘出番なし 堅坊
ウイルスの出番に地球狂いだす 河野正
ウイルスにステルス兵器出番なし なずな
(軸 吟) 母の出番息子に送るマスク縫う 世紀子
時事吟
中原比呂志 選
(天の句)
(地の句) 本気度はマスク二枚で見透かされ 近藤正
(人の句) 自粛など知らない爛漫の桜 浩子
(佳 吟) 子等の声聞くこともなく散る桜 安保子
森友も桜もコロナで揉み消され 勝久
マスクして本音言っても聞こえない 常男
嘘書かされ自殺で終わる法治国役人 和大
コロナ騒動ひそかにほほ笑むゴーン 松井敏子
(軸 吟) 使命感原発コロナ防護服 比呂志