あかつき川柳会の第176回定例句会は「誌上紀会」として3月12日に120人の投句による参加でひらかれました。新型コロナウイルスは全国21都府県で変異ウイルスによる新規感染が確認され、中でも感染力が強い英国型が多くみられています。大阪,兵庫、京都に出されていた緊急事態宣言は3月26日に解除されましたが、感染者数は下げ止まりの傾向にあり、変異ウイルスの確認も増えていることから「第4波」への懸念が強まっています。



(天の句) 席題はありません。
(地の句)
(人の句) 写真はすべて大阪城公園のものです。
(佳 吟)
(軸 吟)
だんだん
小山 紀乃 選
(天の句) 九条の影がしだいに薄れだす 一志
(地の句) 点と線だんだん伸びて生きている 美代子
(人の句) 優しさを注ぎ続けて殻を割る
(佳 吟) だんだんと光当たらぬ拉致の海 常男
呑み込んだことばだんだん澱となり みつ江
医療者に心底感謝ダンダンね
回復に比例して増え欲の数 穏夫
氷山がとけだし島が沈みだす ゆうこ
(軸 吟) ワクチンに世界の狂気浮き沈み 紀乃

太田扶美代 選
(天の句) 変化ないことが幸せ老いの日々 楓楽
(地の句) オリンピック変なカタチになりそうだ 紅絵
(人の句) 被爆国が核反対をせぬ不思議 美春日
(佳 吟) 盛り上げる為なら変な顔もする 裕之
歳とともに変化してくる価値観も 立蔵信子
わたしの心で変わる空の色 穏夫
変ですよ笑って住んでる島じゃない 比呂志
ぬるま湯の人生変えた癌告知 征之
(軸 吟) 変な事言えへんやろか寄り合いで 扶美代
加減
藤原 一志 選
(天の句) 忖度のさじ加減には裏があり 千鶴子
(地の句) 好い加減なSMSは真に受けぬ 松井敏子
(人の句) 政治屋の我関せずの好い加減 壽峰
(佳 吟) 夫は量り私は舌で味加減 風子
戦争のバカさ加減に泣く地球 堅坊
いい加減白状しいと擽られ 昌代
男の料理足してうすめて又足して 九条男
核は悪手加減無用絶滅へ 太郎
(軸 吟) 手加減はないとコロナに異種変種 一志
時事吟
北村 紅絵 選
(天の句) 冬陽短しワクチン待ちの群れにいる 扶美代
(地の句) コロナ鬱なおみの笑顔飾りたい 堅坊
(人の句) 竪琴が哀しい音色響かせる 栄子
(佳 吟) 一面から読むと気分が悪くなる 保州
モリカケの構図再び親子丼 渓節
パインナップル食べ台湾へ恩返し ひろ子
棒読みでお詫びその上よくとちる ダン吉
大阪場所ない大阪に春は来ず 楓楽
(軸 吟) 十万年のやっと十年放射能 紅絵