あかつき川柳会の第177回定例句会は4月8日までの投函による「4月誌上句会」として、118名が参加し開かれました。初参加は大東市の砂町良子さん、橿原市の樽井道子さんの二人です。時事吟にはやはり新型コロナウイルス関連の句が四分の一を占めています。「開店の長短だけのコロナ策 太郎」「解除した後は国民自助責任 宍道」「コロナ連れ聖火リレーが走り出す 敏治」 最近、朝日歌壇を見る機会が増えました。短歌でもって鋭く政治批判をしている句が多いからです。「ノーベル賞に浮かれていたが脆弱な国だと知った医療も医学も 横浜市 森 英人」「こんなにも軽い言葉であったとは『宣言』だとか『徹底』だとか 神戸市 松本淳一」「聖火リレー『復興五輪』を掲げるが住民ゼロの被災地通らず 大津市 隈元直子」 | |
席題はありません。 |
(天の句) | ||
(地の句) | |||
(人の句) | |||
(佳 吟) | |||
(軸 吟) |
甘い 真鍋心平太 選 |
(天の句) | 二人芝居幕の合間の甘いお茶 | 春雄 |
(地の句) | 甘えるな影がわたしを叱咤する | ひろ子 | |
(人の句) | 饅頭もケーキも駄目で子に甘い | 蕉子 | |
(佳 吟) | 自分には甘い私と勝負する | 寺嶋恵美子 | |
自然破壊ホタルに飲ます水がない | はこべ | ||
甘い罠むかし色恋いま利率 | 太郎 | ||
マスクして甘いマスクも出番なし | 古池蛙 | ||
寅さんの帰り待ってるおじとおば | 佑治ゼミ | ||
(軸 吟) | 甘そうで甘くないもの柿の種 | 心平太 |
清 宇都満智子 選 |
(天の句) | マスクせずきれいな空気いつ吸える | 奬 |
(地の句) | 清貧という字が消えた永田町 | 蕉子 | |
(人の句) | ストレスを揉み洗いして陽に晒す | みつ江 | |
(佳 吟) | 清らかな願いが好きな流れ星 | 信二 | |
国民の清い一票見えないか | 一歩 | ||
清らかな心邪魔する物と欲 | 信明 | ||
清濁を併せ吞んでる処世術 | 壽峰 | ||
負けました棋士ひと言にある清さ | ダン吉 | ||
(軸 吟) | 百歳の笑顔清々しいオーラ | 満智子 |
納得 高木世紀子 選 |
(天の句) | 寂聴の法話ストンと腑に落ちる | いさお |
(地の句) | 死票も納得づくの一票だ | 征之 | |
(人の句) | 納得のゆかぬ妥協も生きるため | 楓楽 | |
(佳 吟) | 納得をしようあなたの目に賭ける | ダン吉 | |
お茶漬けの味で阿吽の夫婦箸 | 常男 | ||
はるばると生きた証のしみとしわ | 蕉子 | ||
納得などしないぞと父の咳 | 敏治 | ||
政府より文春砲に納得す | みつこ | ||
(軸 吟) | 世間知らずに納得させて骨が折れ | 世紀子 |
時事吟 西川ひろし 選 |
(天の句) | こどもにも自助を説く気のこども庁 | 正治 |
(地の句) | しゃあしゃあと他山の石と言ってのけ | 敏 | |
(人の句) | 悔しいと店の終わりを告げられる | 寿子 | |
(佳 吟) | 山笑う里はコロナで泣いている | まさあき | |
開店の長短だけのコロナ策 | 太郎 | ||
年寄りは働かざるを得ぬ年金 | 征之 | ||
君が代にマスクの中で舌を出す | 祐治ゼミ | ||
故郷のメダカを消した汚染水 | みつ江 | ||
(軸 吟) | 大阪市自治投げ捨ててカジノする | ひろし |