あかつき川柳会の10月定例句会は投句者114名の参加で10月8日消印有効の誌上句会として開かれました。2回目のワクチン接種が80%を超えましたけど感染の恐れや自粛圧力で集会はほとんど開けそうもありません。◆冬に入ると第6次の感染拡大がささやかれておりますが、活動制限がまだまだ緩和されなくてもせめて病床増など感染時の受け入れ態勢が整備されれば、気分的にも少しはすっきりするのではないかと思います。◆自民党総裁選のドタバタ劇の後発足した岸田内閣は組閣後すぐの総選挙に踏み切りました。組閣後はなぜか期待感からか支持率が高いのでその間に選挙済ませておこうとの判断、そして各政党はいつものように10万円のバラマキ合戦を繰り広げました。

過去に事例から言えば現金の給付、地域振興券、GoToキャンペーン等は需要の回復にはすこぶる限定的で経済は好転せず、財政課家事だけが積みあがってきました。◆私たちはやがて、おそらく来年前半、参加人数制限のない句会を再開できると思っています。◆二百十数名の参加による合同句・文集『あかつきをいだいて』が10月1日に発刊されました。参加者以外にも既に80冊が販売されています。まだ少し在庫がありますので是非ご購入下さい(各月末の発送、送料込みで¥1000です)


(天の句) 席題はございません。
(地の句) 写真はすべてアイルランドの古城です。
(人の句)
(佳 吟)
(軸 吟)
こっそり
中薗  清 選
(天の句) 人知れず対価求めず流す汗 高鷲
(地の句) こっそりと施設に届くランドセル 川本信子
(人の句) 自粛中こっそりと飲む一人酒 万作
(佳 吟) 徘徊の母にこっそりついて行く 直子
赤木ファイルがこっそりを日に晒す 栄子
こっそりと検事と手形切る判事 冬の卜
耳元でソッと呟く内緒事 壽峰
こっそりと辞表あっさり受理される りゅうこ
(軸 吟) こっそりと覗いてにっこり万馬券

佐々木満作
(天の句) 面倒でもやればいつかは花が咲く 栄子
(地の句) 面子かけ言ったからには遣り遂げる 裕之
(人の句) 三面鏡開いて今日の顔つくる 和美
(佳 吟) 対面で初めて分かる人の良さ まさあき
面子など捨てれば解ける蟠り 征之
邪心捨てこころ澄ませて面を打つ 克己
万人の笑顔一番美しい 朝子
ゆっくりと仮面を外す仕舞風呂 ひろ子
(軸 吟) 大局に微動だにせぬ面構え 満作
約束
中岡千代美 選
(天の句) 幸せにできるかどうかいえません 博美
(地の句) 約束は嫌いドタキャンされそうだ 瑠美子
(人の句) 約束はお食事だけのはずだした 心平太
(佳 吟) 絶対をつけた約束だったけど 直子
カレンダーに書けない約束をする 恵美子
約束の日に確認の要る加齢 敏治
確認は致しかねます美容液 りゅうこ
指切りをいっぱいした手シワだらけ 万作
(軸 吟) 約束の軽さへ小指あきれてる 千代美
時事吟
中里はこべ 選
(天の句) 路地裏に戻れや子等のさんざめき 鈍甲
(地の句) 平和とは言えない核がある限り 保州
(人の句) ミャンマーにいつか届けよ民主主義
(佳 吟) 甲子園から乗り込んでくる熱気 千代美
誤爆から新たな憎悪悲しみが 古池蛙
おむかえに電動ペダルぐいとママ 風子
広いねぇ玉造の地興味湧く
総理など替えても何も変わらない ダン吉
(軸 吟) 一票の持って長生き甲斐があり はこべ