あかつき川柳会第188回定例句会は3月7日消印有効の3月誌上句会として124名の投句により開かれました。 初参加は札幌市の鈴木英世さん、西宮市の中野文擴さん、岡山市の永見心咲さんの三名です。



(天の句) 席題はございません。
(地の句) 写真は京都府井手町玉川の桜並木です。
(人の句)
(佳 吟)
(軸 吟)
「行列」
吉田 利秋 選
(天の句) デモ行進の先頭を行く車椅子 いさお
(地の句) ワクチンに並ぶ暑い日寒い日も ゆうこ
(人の句) 何となく並んだ列で芽吹く恋 公輔
(佳 吟) 行列のできる店には行かぬ主義 夕胡
行列に食材のウソないですか みつこ
手にミモザ侵略とめよ長い列 古池蛙
おぞましいロシアの戦車列をなす 吾一
葬列の最後愛された黒猫 斎柳
(軸 吟) 橋の下軍国主義の長い列 利秋
きぶきび
森松まつお 選
(天の句) きびきびと動いてならぬ太極拳 和郎
(地の句) それにしてもきびきびしている北のアナ 保州
(人の句) 手早いが何をさしても雑である 麻也
(佳 吟) かいがいしい嫁を演じる夫の里 美春日
列帛の気合を込めて寒稽古 安保子
北の行進きびきび過ぎてちと怖い 一歩
きびきびの顔が欲しくてアイライン 朝子
機密費を残さず使う手際良さ 太郎
(軸 吟) もう少しきびきび出来るはずだった まつお

大堀 正明 選
(天の句) 一歩だけ下がって見えた敵の腹 堅坊
(地の句) ライバルと作り笑いで擦れ違う 斎柳
(人の句) 八人目の敵は可愛い孫でした 直子
(佳 吟) 敵わんなぁ女と蒟蒻のぐにゃり 心咲
ひとり敵増やせば明日の絵を泣かす 常男
先入観と敵を作っていませんか 立蔵信子
敵味方もう構わない年になる 三成
敵の涙勝者の胸に沁みてくる
(軸 吟) 生き延びるために敵とも肩を組む 正明
時事吟
青木 公輔 選
(天の句) 青と黄が品切れになる文具店 勝久
(地の句) 大雪に夜も湯気立つ野天風呂 和大
(人の句) 水やりをさぼると咲いてくれぬ花 千代
(佳 吟) ちょっとした余裕さ三度目の接種 長島敏子
小銭貯める趣味手数料取られ 里子
御三家が欠ける私の青春も
ガソリンが上がりおかずを減らされる 栄子
淡々と自社の不祥事アナは読む 安保子
(軸 吟) 知事作家二刀流逝く寒い朝 公輔