あかつき川柳会2月定例句会は、雪が降り積もる金沢市より岩原一角さんが久しぶりに出席、そして1月9日に亡くなられた元「あかつき」編集長・西川博さんのご冥福を祈り黙祷後、出席37名、投句54名の参加で2月14日に開かれました。

今月の「お話」は日本被団協のノーベル賞受賞にちなみ、日本原水協大阪府協議会事務局長・橋口紀塩さんが「核兵器廃絶への現状と課題」と題してされました。詳しいことは「あかつき」234号をご参照ください。

井澤 壽峰 選
(天の句) 如月の空へやる気の深呼吸 浩子
(地の句) 内憂外患息つく暇もない総理 いさお
(人の句) 寒い朝息吹きかけてくれた母 はこべ
(佳 吟) 容赦ない寒波へ息も凍り付く 栄子
白い息活気漲る寒稽古 柳伸
息をつく間も無く次の紛争が 裕之
蝋梅が春の息吹を連れて来る 九条男
能登はまだ復興途上白い息 克己
(軸 吟) 物価高青息・吐息・虫の息 壽峰
逆恨み
立蔵 信子 選
(天の句) 猛暑酷暑CO2に文句言え 洋二
(地の句) 高値と言われるが悪くない米袋 みつこ
(人の句) 逆恨みなんて小さい肝っ玉 克己
(佳 吟) 何でやねん辻褄合わぬ逆恨み 近藤正
紛争の歴史にもある逆恨み 和代
町内会旗を振るほど恨まれる 春雄
物騒な火種の中で生きている 加お里
こんなとこに石があるから転けたんや 眞澄
(軸 吟) 返信のこない理由がそれだった 信子
キャンセル
坂  裕之 選
(天の句) 就職も辞退の意思を代行に 敬之
(地の句) 当日に新婦が来ない結婚式 和代
(人の句) キャンセルのたびにチャンスも逃げていく ダン吉
(佳 吟) キャンセル料惜しみいやいや参加する 克己
ドタキャンの常習犯で誘われず はな
ありがとうキャンセルをしてくれた方
キャンセルも予約もスマホ指先で 文聡
キャンセルへ天地異変のせいにする 英雄
(軸 吟) 簡単にキャンセルするの止めにして 裕之

油谷 克己 選
(天の句) 和洋中問わず働くウチの皿 眞澄
(地の句) 蕗のとう苦み盛りたい春の皿 鮎子
(人の句) 魯山人の皿と言うから手が滑る ダン吉
(佳 吟) パレスチナ皿まで喰うか喰われるか 文聡
受け皿に入り切れないわが郷土 峯二
お皿まで舐めて腕白食べ盛り はな
受け皿は子ども食堂輪を広げ 和代
欠点を探る目付は目を皿に 高鷲
(軸 吟) 大皿の山盛りペロリ部活の子 克己
時事吟
鈴木いさお 選
(天の句) 命を刻む音が聞こえて来る卒寿 鈍甲
(地の句) コメを買うかキャベツかそれが問題だ 眞澄
(人の句) とりあえず米は仰山積んである はこべ
(佳 吟) ガザの春6週間で終わらすな 万作
冬眠の場所にスーパー選ぶ熊 克己
能登の春人の心はさめもせず 奈津
イスラエル血を血で洗う生き地獄 壽峰
必需品だけど難儀な下水管 六点
(軸 吟) 得意げにサインしまくるトランプ氏 いさお