あかつき川柳会1月句会は出席41名、投句70名の参加で1月12日に開かれました。初参加は奈良県川西町の長谷川崇明さん、吹田市の太田 昭さんです。 今月のお話はあかつき川柳会の前会長岩佐ダン吉さんが「川柳会の今とこれから」と題して川柳界の課題等について話されました。コロナが第5類になっても会場句会への出席者は従来の6割ぐらいしかなく、参加者の老齢化と若年層の参加が少ないのはこれからの川柳界を担う人が減っていくので大問題です。 | |
クレーム 油谷 克己 選 |
(天の句) | 神様にクレーム付けたい年の明け | 洋次郎 |
(地の句) | クレームと言うより的を射た指摘 | 加代 | |
(人の句) | NHKやたら番宣多すぎる | 福貴子 | |
(佳 吟) | クレームが起きて予定をわやにする | 栄子 | |
惚れ切った妻にクレームなど言えん | 鈍甲 | ||
万博にクレーム多すぎ書ききれず | 勇 | ||
貸したのにもろたやなんて何を云う | ばっは | ||
異議苦情つけようが無い能登地震 | 壽峰 | ||
(軸 吟) | クレーマーママに校長腰が引け | 克己 |
今年こそ 長川 哲夫 選 |
(天の句) | しっかりと生きていかねば年男 | 洋次郎 |
(地の句) | 今年こそ来て頂ける部屋にする | 游 | |
(人の句) | 亡夫の星昇る決意を辰に告げ | 緑 | |
(佳 吟) | 禁煙の除夜の鐘から煙草へ手 | 欣之 | |
神様ももう聞き飽きた今年こそ | 加代 | ||
テーブルの下に隠れる稽古する | 崇明 | ||
この国の洗濯したい良い日和 | 世潮 | ||
絶対に地球は青い星になれ | みつこ | ||
(軸 吟) | 穏やかに待てば令和の日和あり | 哲夫 |
蟹 川端 一歩 選 |
(天の句) | 夢洲の蟹泡吹いて怒ってる | 游 |
(地の句) | 年金の暮し蟹かまで我慢 | いさお | |
(人の句) | 足いっぽんないけど旨いタラバガニ | 浩子 | |
(佳 吟) | 蟹止めて蟹かまぼこの燗徳利 | 欣之 | |
ロシアからカニは買わぬという衿持 | 黒兎 | ||
ややこしい話は抜きで甲羅酒 | 加代 | ||
蟹鍋が好きですみんな無口です | 昌代 | ||
タグ付けて王者の顔で蟹が来る | 加代 | ||
(軸 吟) | 春闘も蟹なみ前へ進まない | 一歩 |
ご利益 片岡 加代 選 |
(天の句) | 貧しくも生きてるだけでもうけもの | 博美 |
(地の句) | 百度石のお墓か目パチコが治る | いさお | |
(人の句) | 十円玉一個拾ったぐらいかな | 征之 | |
(佳 吟) | たった五円で願掛けされて仏 | 美春日 | |
神様も玉より紙がよいと言う | 一歩 | ||
汗流せご利益願うその前に | ダン吉 | ||
札所参りのお陰と思うこの元気 | ばっは | ||
おもいっきり働いてきてやっと今 | 裕之 | ||
(軸 吟) | ご利益を信じお札のお賽銭 | 加代 |
時事吟 加山 勝久 選 |
(天の句) | ゲルニカを日々見る思いガザの街 | 文聡 |
(地の句) | パーティー券のお返しですと新予算 | 鈍甲 | |
(人の句) | この政府引き取り願い街に立つ | 一角 | |
(佳 吟) | 反戦へ筆圧強くなる一句 | 英雄 | |
子どもらの墓場と化したガザの街 | 峯二 | ||
ジャンバーを着て被災地の遠くいる | いさお | ||
散歩道目立つ空家と休耕田 | 則男 | ||
裏金も表の金もないわが家 | 常男 | ||
(軸 吟) | 二十五人大臣代われど減る子ども | 勝久 |